バラマキ政治を止めよ!
——政治も経済も地獄に向かって突き進んでいる
●岸田はサイテーの〝口先き〟男!
岸田首相の所信表明演説と野党の代表質問への答弁を聞いて、怒りが収まらない。自民党総裁選で表明した政策をことごとく撤回ないし先送りしたのだ。まさに、総裁(首相)になるための、口先だけの空約束、つまり詐欺である。
こんな悪党が日本の総理大臣なのかと思うと情けない。「民主主義の危機」が聞いて呆れる。お前が首相でいることが「民主主義の危機」なのだ。衆院選では、この男に鉄槌を下さねばならない、早く辞めよ!
ところで、総選挙を前にして、岸田内閣も野党もバラマキのオンパレードである。岸田は、(令和版所得倍増は引っ込めたが)分配重視の「新しい資本主義」、中間層の創出、格差の是正、そして「数十兆円規模の経済対策」などと、国民受けする政策を並べ立てている。し
かしこんな口先き男の言うことを誰が信用するか?
●立憲民主党や共産党もバラマキ
立憲民主党や共産党の野党は、岸田の空約束を批判するが、しかし野党の公約も岸田と同じバラマキだ。野党共闘は、教育、医療、保育介護等の公的支援を拡大するとか、低所得者や中間層への再分配を強化する等、並べている。
しかし、一体、この財源は、どこから出てくるのか? みな国債頼みである。すでに日本の国債残高(つまり国の借金)は、1200兆円、国民一人当たり(幼児もふくめて)が、1千万円の借金を背負わされているのである。
国民は、「これは政府がやったことで、自分は関係ない」などとのん気なことは言っていられないのだ。借金である以上、いずれは貸し手(その9割は証券会社、銀行、保険会社や金持ちだが)に返さなければならない。
政府が返せないなら、国民が返さなければならない(結局、国民の税金だ)。政府は借金帳消しの中世の徳政令でも出すのだろうか?
そんな勇気はないだろうが、貸し手の銀行などが許すはずもない。
●日本の財政は破綻寸前!
今の日本の国家は、収入が50兆円しかないにもかかわらず、95兆円の支出をしている(家計なら完全に破産状態だ)。1200兆円の借金がある上に、さらにこの赤字分の45兆円を借金(国債)で補うというのである。だから、今や日本の国家財政は、世界のどの国よりもダントツに悪い、かって破綻したギリシャやアルゼンチンどころではない。いつ破綻してもおかしくない状態なのだ。
ところが政府も野党も、意識的にか無意識的にか、この財政の危機的状況を国民に知らせようとはしない。収入が支出の半分ぐらいしかないのに、相変わらずの「大型補正予算」「減税・免税」「一律10万円の給付金」などと大盤振る舞いである。一体どこにそんな財源があるというのか? こうしたバラマキ政治の結果は、いずれは大増税か、さもなければ大インフレである。ポピュリズム(大衆迎合)政治を競う先にあるのは、ファシズムであろう。
●働く者社会、労働者階級の権力をめざそう!
つまり与党も野党も、この財政危機を前にして打つ手なし、バラマキ政治を続けるしか能がないのだ。まさに地獄に向かって日本の政治も経済もまっしぐらに突き進んでいるのである。
破綻に瀕しているこの資本主義を救う道は存在しない。資本主義以外の道を探さねばならないのだ。それは働く者が主人公となる社会、社会主義社会以外にないのである。(菊池)
《横浜労働者くらぶ発行『労働者くらぶ第10号』より。一部修正》