新綱領の特性やその意義
――この四半世紀の分析や「社会主義における分配」など
私達は今大会で新綱領を採択しましたが、それは社労党時代の綱領を根底とし、それを一部修正し、また旧綱領のカバーした時代を超える時期――1990年代以降――についての評価と記述を加えました。さらにはマルクス主義同志会の時代に特に深めた、理論的な発展、深化の成果も含めたものとなっています。
私達の新綱領は、「東西冷戦」時代(事実を歪めて「資本主義と社会主義の対決」等々と呼ばれ、半世紀にも及んだ世界体制)の終焉や、いわゆる〝社会主義〟と間違って言われてきたソ連の解体や、中国のブルジョア的、帝国主義的な国家としての登場と急速な発展や、〝グローバルな〟(地球規模、人類的規模)とも評価できる、文字通りの世界資本主義の出現等々の、この4半世紀の人類史とその現実の深刻な総括を含んでいます。
また、賃労働と市場経済によってしか解決できないと共産党がいってきた、「社会主義における分配」という困難な問題の解決を、「法則」の名に相応しい、明瞭で単純な形で規定し得ているのも、新綱領の大きな、そして重要な特徴です。
この問題の理論的な解決は、『資本論』の冒頭において論証されている「労働価値説」の真実の理解までも妨げ、混乱させるような、「有用労働による価値移転」説とか、「過去の労働」が価値法則で――したがって、資本主義の理解で――何か決定的な重要な意義を持ち得るかの、〝スターリン主義経済学〟の一つの俗流主義的ドグマを、最終的かつ徹底的に粉砕し、一掃する意義さえ持っています。
さらには実践的課題として、「長時間労働、殺人労働、非人間的労働に象徴される搾取労働、大量の非正規労働に代表される差別労働の無条件、即時の廃止と一掃」等々に代表される闘いのスローガンや、原発問題での我々の原則的で、基本的な立場等々(綱領の最後、7章参照)、新綱領は、それ自体、労働者、勤労者の全体が検討し、学び、生き方と実践と闘いのかてとも指針ともできる内容に満ち満ちています。
こうした数々の新たな分析と解明を行った新綱領、ぜひ検討してください。
(綱領パンフが出来ました。1部200円です。注文は全国社研社まで)