選挙奮戦記  【7】 
――かく闘いたり、一闘争委員の報告――


 十月十二日以降の闘いについては、候補者カー記録を中心に記しておこう。※( )内は反応等である。

 十二日(木) 
 8時より北久里浜駅頭、小演説は北久里浜団地(演説中、自転車の高齢者が『がんばって』と声を掛けてくる。演説中、団地の2階から数人が通路に出てきて聞く)‐森崎団地(高齢者の女性がアパートから出てきて、『暑いから気をつけて』と元気づけられる)‐森崎工業団地‐久里浜団地、夕街宣は18時半より久里浜駅頭。

 十三日(金)  
 (朝、中年の女性が候補者に握手を求めてくる。期日前投票で入れたという男性が現れる)            
 この頃から雨が続き、傘をさしたり雨合羽を着てのビラ撒きとなる。なお、注文していた大旗(赤布にイラストと「あくつ」と大書きされたもの、80㎝×2m)2枚を使っての朝夕街宣が始まり、大いに目立つ。朝は浦賀駅頭、小演説はかもい団地‐浦丘団地(途中、若い建設労働者が手を振ってくれる)‐若宮台、夕街宣は浦賀駅頭。
      
 十四日(土)
 朝は汐入り駅頭(ビラの受け取りが良くない。卒業生が圷候補のところに来る)‐逸見ヶ丘‐池上‐平沢の団地‐衣笠団地‐塩見台団地‐望洋台‐鶴ヶ丘団地‐平成町、小川町、夕街宣は横須賀中央駅(Y字の東口駅頭)

 十五日(日)
 朝は衣笠駅頭、駅の真ん前のPに駐めて(雨もあって受け取りは良くない。林議長も演説) 。竹山団地‐長坂市営団地‐三崎港‐城ヶ島‐三浦海岸‐長沢団地(演説中、教え子が部屋から出てきて候補者と話す)、夕は横須賀中央駅頭、小泉タワーの向側、雨風強く18時で切り上げる。
 教え子の話が出てきたので、いくつか述べる。事務所にやって来てくれた教え子は、筆者の知るかぎりでは3名。ポスターを見て来てくれた造園業の男性、圷候補らと30分程話す。昼間に電話で事務所の場所を尋ねてやって来てくれた女性。また後日、党のブログについて意見を頂く。わさわざ東京からご夫婦でやって来てくれた女性。その他、電話での激励もあった。また、朝夕街宣中に圷候補に話に来る教え子もいた。圷候補が最初に赴任したM高校出身者か多い。もう少し時間があれば、卒業生の中から「圷先生を励ます会」みたいなものが組織されたかもしれなかった。
  残すはあと一週間となった。林議長からは、圷候補の演説について(演説を録音して)の意見が出された。「もっと聴衆の心を掴むような、聴衆の心を揺さぶるような演説が欲しい」ということであったと思う。

 十六日(月)からは、少し遅すぎた感もあるが、朝7時からの駅頭での朝立ちが始まった。一時間ほど朝立ちをして、後に候補者カーと合流するという形をとった。

 十六日(月)
 久里浜駅頭で朝立ち。圷候補を真ん中にして、通勤の労働者に「おはようございます!」「お仕事ご苦労様です!」等と声かけをする。Hさん(闘争委)、T、Wさん(代表委)、筆者などが参加した。また、追々、朝街宣に参加するためにやって来た運動員と合流し、「あくつ旗」も利用して実施した。
 朝街宣後、桜ヶ丘団地‐望洋台住宅地‐馬堀台団地‐アイビーヒルズ久里浜等々。

   十七日(火)
 長沢駅で朝立ちをするが、人が少ないので30分程で切り上げて、久里浜駅へ移動する。 移動すると、小泉進次郎と鉢合わせ。小泉は、この日が地元へ入る日なので、他の場所へ移動して欲しいと要求してくるが拒否。Hさん(闘争委)が向の運動員と交渉して、五分ごとに演説をしあうことで合意。小泉カーは結局、専属のアナウンサーが「小泉が久里浜駅に来ていること、夕方に久里浜の平安閣で講演会がある」というのを繰り返すのみで、結局小泉は姿を見せることはなかった。しかし‐電車で来た運動員が目撃したが‐小泉は駅内で多くのファンに囲まれていたということだ。このことについては、後に京急に抗議した。なぜなら、我々が駅内で朝立ちをしようとしたら、駅長らしき人物がやって来て、我々を追い出した!からである。電車、バス、スーパー等を傘下に、この半島をも支配する京急は完全に小泉一家の味方なのである。
 この後、小泉カーはどこかへ行ってしまったが、圷カーは、圷候補、林議長が演説を繰り返した。
 この日、候補者カーの運転席側の窓ガラスが空いたまま閉まらなくなってしまった。夜に、段ボールで塞いだが、明日朝には応急処置をしなければならない。

 十八日(水)
  朝立ちは追浜駅で行う。朝食ぬきで追浜へ急ぐ。事務所から30分程で着く。この時間だといつもの渋滞に出会うことはない。
 既に共産党の瀬戸カーが駅前を占めていたので、我々は高架橋の階段下で挨拶運動を行う。
 この日は気温が低く寒い。挨拶しながら、筆者の身体は自然と日向の方へ移動する。まもなく候補者カーがやって来て、瀬戸カーの後ろにぴたりと着ける。
 瀬戸が、10分演説したら移動するというので待つ。その間、朝食を頬張る。瀬戸は、安倍批判や消費税中止、森友・加計批判などをしゃべる。この男は、北海道生まれで、高校卒業後、こちらの電器成型会社に勤務、現三浦半島地区副委員長、葉山町在である。長年、横須賀の原子力空母寄港反対の運動をしており、広報にもそのことを載せている。その広報の最後には、「8時間働けばふつうに暮らせる社会を」と題して、次のような文がある。「『残業代ゼロ法案』を許さず、長時間労働を法律で規制し、過労死を根絶。非正規から正規への流れをつくり、最低賃金を大幅に挙上げます。」             
  「8時間働き、ふつうに暮らせる社会を」というのが、瀬戸のめざす社会なのだが、それは、〝労働者は永遠に資本の賃金奴隷たれ!〟永遠に搾取され続けよ! “(ふつうの生活《?》で満足しなさい)と言っているのと同じである。また、法律の規制によって長時間労働や過労死が根絶されるなどと労働者の誰が信じようか。労基法等の下で、過労死はおびただしく起きているのである。

 さて、瀬戸がいなくなってから、我々の演説が開始された。圷候補が、おでこにちょっとした怪我をしたり、瀬戸が我々の大旗を見て、「選管に抗議する」 などと嫌がらせはあったが、圷候補は、安倍政権とからめた小泉批判や「全世代型福祉」 の批判を堂々と行った。小泉が福祉とからんで高齢者を「老害」 と呼んだ批判の件りは迫力があった。
「・・・皆さん、老害とは老人の老に害と書くんですよ!。小泉坊ちゃんほど、高齢者をバカにした発言はないでしょう?云々」。圷候補の演説も一段と熱を帯びるようになってきた。   続く