『海つばめ(ホームページ含む)の「コロナ関連記事」についての意見・要望を紹介します。

 

コロナ関連記事をもっと掲載すべし

 

 いまや、全労働者、「全国民」の最関心事とも言ってよい、コロナについての政府の対策批判、各野党のコロナ対策の批判記事が『海つばめ(ホームページ含む)にあまりありません。コロナについては、毎回、掲載されても良いくらいです。

 

共産党は「自粛と補償は一体で」とか言っていますが、これは政府自民党、各野党にも共通する立場だと思います。これは、頽廃した現存の日本資本主義をそのまま存続させろということです。日本資本主義は、生産的労働の部門は縮小し、寄生的な不生産的産業が肥大化した資本主義です。共産党は頽廃した現状の日本資本主義そっくりそのまま擁護し、その継続を図っているのです。こうした立場の破綻は必至です。

 

前に労働者党代表の林さんが書かれた『海つばめ』の記事にあったように、コロナ対策と経済対策が混同され、政府自民党も各野党も実際はバラマキ路線に走っています。

 

共産党的な「自粛と補償は一体で」は寄生的、不生産的分野・産業、本来資本主義のもとでも時代遅れになり、淘汰されるべき分野・産業を存続させ、財政で巨額の赤字だけを残し、安倍と同じく、破滅への道をうたっているのでしかないと思っています。結果は、戦後のインフレと同じく労働者に塗炭の苦しみをもたらすことになりかねません。

 

今、本当に必要な融資かもわからないものも含め、無利子の融資申し込みが銀行に殺到しています。(無利子でも自治体ひいては政府が保証する)。極め付けは、「風俗にも保証を」であり、風俗に従事する者にも支援・保障しないのは職業差別だとの自由主義者の声です。いかにももっともらしく聞こえますが、風俗が不生産的産業であることは自明であり、問題は生活苦にあえぐ、彼女、彼らをそうした仕事にしかつけなくした資本主義の問題です。

 

これまでも、風俗に従事していても、稼げる女性は一握りで、最低の困窮生活にあえぐ女性が大半でした。風俗は彼女らの最後の「セイフテイネット」でしたが、「濃厚接触」でしか生きられない彼女らは餓死寸前に近い生活困窮に現在追いこまれています。だが必要なのは、多くの人は生産的労働への再配置・再編成でしょう。

 

コロナ下で労働者の首切り、近年急増した、非常勤労働者・パート・派遣労働者の雇い止めに会い収入減に見舞われ、生活苦にあえぎ、生存の危機に瀕しています。これもコロナ自体の問題というより資本主義の問題です。

 

8月8日の朝日に、小5の男の子から「コロナでさらに国の借金が増えて、この国は大丈夫ですか」との質問が掲載されていました。この問いに大人、政府自民党、各野党は答えることができない。今、アベノミクスの破綻、黒田日銀の超金融緩和政策の破綻も明らかになっています。そうした政策の破綻の暴露、徹底的批判が是非とも必要です。

 

れいわ新選組は「カネを刷れ、皆に配れ 」などと言っています。こうした「金を刷る」政策は、近年では、アフリカのジンバブエで行われたことですが、200811月には、前月比で見ても796億%というすさまじいインフレを起こしています。アルゼンチンでは2019年の年間インフレ率は53.8%ですが、1989年には、12,000パーセントに及ぶハイパーインフレーションがおこっています。こうしたインフレがいつどういう形であらあわれらか、予想はできませんが、発生してもおかしくはないと思っています。

 

アメリカでGDPが30%程度低下したという報道がありましたが、世界が1920年代的な恐慌、他の形で危機に陥ったとしても、それは、断じてコロナが原因ではなく、累積した資本主義の矛盾の爆発です。1920年代の恐慌は、ブロック化経済、ファッシズムの代台頭世界戦争にいきつきました。コロナに端を発するこうした資本主義の危機の問題をもっと掘り下げ、深く論じられるべきです。

 

コロナの経済対策については、10万円の支給にもみられるように、野放図な財政膨張、バラマキで自民党、共産党、各野党、既成政党はまさに一致しており、挙国一致の体制となっています。共産党を含め、彼らは、皆ケインズ主義者です。MMT(現代貨幣理論)、薔薇マーク運動の路線がまさに現実に実行されていると言っても過言ではありません。

 

コロナそれ自体については、徹底した検査を行い、隔離するなど本来のコロナ対策を充実させることが必要かと思います。だが、コロナの死亡者は8月9日現在で1,045人、インフルエンザの死亡者は2018年で3、325人です。ちなみに、2018年の日本の溺死者8、876人、交通事故死亡者は4,595人です。マラリアによる死亡 2018 年には、世界で推定 40 5000 人です。インフルエンザによる年間死亡者数は、世界で約2550万人と推計されています。

 

コロナの世界の死亡者数は74.5万と推計されています。この数字からしても、コロナを正しく恐れ、対策し、注意することは必要でも、やみくもに不安をあおることではないと思います。人が長期にわたり生産的労働をしなければ、人類社会自体が存続しません。

 

資本の陣営が主に行っているのはコロナ対策ではなく、経済危機、経済崩壊を怖れての対策であり、それも信用膨張、過剰生産が覆う現代資本主義においては、効果の疑わしいものばかりです。

 

そもそも、合理的社会(社会主義社会)では、コロナにしても、いかなる感染症にしてもその流行が働く者の首切りとか、生活苦、生活不安につながることは一切ないでしょう。今、コロナについても労働者の疑問、不安思っていることを明確に語ることができなければ、何のための労働者党かということになります。

 

コロナを契機として資本主義の矛盾が全面的に噴出する事態になり、資本主義の危機が訪れれば、なおさらです。今、コロナを契機資本主義は歴史的転換の時代をむかえているのかもしれません。労働者の勝利がなければ、それはファッシズムにいきつくかも知れません。わが労働者党も危機の時代にそなえ多く語ることが必要かと思います。  (M)