労働の解放をめざす労働者党ブログ

2017年4月結成された『労働の解放をめざす労働者党』のブログです。

労働者の闘いから、我々の闘いから

社内の自民党候補者集会の不人気

労働者党の『海つばめ』読者で、中小企業で働いている労働者からの投稿を紹介します。

 

社内の自民党候補者集会の不人気

――支援書名も自民党政治への不信を示す

 

私は田舎の中小企業で働く労働者だ。給料も休みも少ない典型的なブラック企業で、経営陣は会長から管理職まで全員が自民党員。毎年献金し、選挙時には社内に自民党候補のポスターが貼られる。

 

先日、その自民党候補が社内で集会を開いたが、参加者は200人以上いる社員のうち20数名に過ぎなかった。業界団体から配られた自民党組織内議員への支援署名もほとんど集まらず、短期間で3度も配布された。上司曰く、こんなことは初めてらしい。

 

忙しさや面倒くささもあったのだろうが、それ以上に自民党政治への不信が職場で広がっているからではないかと私は思う。現にこれまで政治に無関心だった同僚まで自民批判を口にしている。一方で、自民に代わる期待が右派政党に向かっている現実もある。私の部署には国民民主党の支持者がおり、他部署には参政党の支持者もいる。

 

労働者が反動政党に取り込まれてしまっている。だからこそ、職場や地域でマルクス主義に基づき労働者を組織する闘いが必要だ。我々には『海つばめ』、『プロメテウス』そしてHP、ブログ、Xという強力な武器がある。私もさっそく労働者党HPを同僚に見せようと思っている。

 

勝利の日まで共にがんばろう! (一読者H

何が人々を維新政治に向かわせたかーー「財政ポピュリズム」の正体

兵庫で闘う党員からの投稿を紹介します。どのように維新がその政治を大阪から拡大させてきたのか、吉弘憲介氏の『検証 大阪維新の会――「財政ポピュリズム」の正体』を参考に考察しています。

 

何が人々を維新政治に向かわせたか

 

 日本維新の会は、党勢衰退、数々の不祥事、党内の混乱、分裂を抱かえながらも自民党との連立政権入りを果たし、大阪で二度否決された副首都構想、議員定数削減を自民党につきつけ暗躍している。そんな中、吉弘憲介氏の『検証 大阪維新の会――「財政ポピュリズム」の正体』の著書を読んで、どのように大阪から維新がその政治を拡大させてきたのかを見てみようと思った。

 

 大阪維新の会は、2010年に当時大阪府知事だった橋下徹と、大阪府府会議員だった松井一郎が、府議会の自民党会派の一部とともに会派離脱をして立ち上げた政党だった。

 

 この本で著者は、これまでの分析や研究では、維新の政策内容が人々の意識・評価とどのように関係するのか明らかにするものは少なかったように思えると、維新の会の財政を分析する。

 

 維新の会の主張は、中間組織を既得権益層と攻撃し、その財源を解体して多数の人々に頭割りで配り直す(高校無償化・給食費補助など)ことである。こうした現象を財政ポピュリズムと吉弘氏は位置付ける。

 

 結党以来、維新の会の政治的波及力の強さは、大阪府知事選、大阪市長選、政令市の堺市を筆頭に、府内の首長選挙でも維新候補の勝利が急増したことに表される。22年以降、三つの首長選挙で維新候補が当選。23年統一地方選挙後には大阪府議会79議席に占める維新の会所属議員の数は55(前回より9議席増)となる。

 

では大阪の人たちの意識にどのような政策がどのように響いたのか。

 

 24年5月に著者が行ったインターネット調査で、大阪府民1,000人と、大阪府民以外の全国の人々1,000人に、ガソリン税の増税、法人税の増税、財政赤字の削減等、各14の政策評価を5段階「好ましい」「わからない」「好ましくない」等で回答してもらった結果、評価が異なるのは回答項目の「生活保護を増やす」と、「貧困世帯の児童に限って公的支援を行う」という項目についてで、いずれも大阪の方が評価の度合いが「好ましくない」と低くなっている。「財政赤字の削減」と「金融所得課税の増税」についても、大阪と全国とで評価の構成が異なっていて、大阪の方が「好ましくない」と回答する割合が多かった。

 

 大阪府民は日本全国の人々と同じように、消費税、ガソリン税の増税を嫌い、公務員を減らすべきだと考え、高齢者向け社会保障の増加は問題だと感じているということであると、筆者は言う。回答項目の多くで大阪府民の政策選好は全国の人々と重なっている。大阪維新の主導政策は大阪以外でも受け入れられる可能性があるということだという。

 

 調査において、支持政党に関する質問では、全国では日本維新の会、大阪維新の会と回答したのは5・8%、大阪府内に限ると26・3%が維新の会を支持している。支持層は著者の調査によると、高所得者や低所得者に偏っているわけではなく普通の人々だと結論づけている。

 

 維新の政策の「身を切る改革」の最初の標的となったのは大阪市の公務員組織で、もう一つの矛先は外郭団体への予算である。

 

 たとえば、大阪府の「政治的中立を求める組織的活動の制限に関する」条例、「労使関係の職員団体との交渉」の条例、「職員の政治活動の制限に関する」条例が2014年4月に施行されている。(大阪市でも同様の条例が2012年に制定される)その中で組合活動に関する実名記載でのアンケート調査の命令、団体交渉の拒否など、当然の紛糾を招き、市職員組合が不当労働行為として提訴した。2016年には、大阪高裁判決で市職労組が勝利を勝ち取っている。

 

 また、教育でいえば日の丸・君が代統制。(これについては私たちの仲間も闘ってきた)また、高校の統廃合が進み、高校のない市町が出てきた。そして12の大阪市立特別支援学校を府に移管し、教材費の削減や肢体不自由生徒の補助として特別措置していたスタッフの数が削減されるなど、市が行ってきた予算措置が府の水準にあわせる形で削減される。マジョリティ向けの教育は投資価値の側面から拡充し、歴史的に形成されてきたマイノリティに対する措置はひっそりと削減されていく。

 

 維新のような政党が出てきた背景について、つぎのように吉弘氏は述べている。

 

 過去の大阪市政ではたとえば13代市長、中馬馨(1963~71年)は、周辺の田園地域を市域に編入し都市開発を行い、その利益をテコに公共サービスを拡充していった。しかしバブル崩壊後、自治体主導の土地開発が市財政の桎梏となり、都市経営が破綻していった。関市長(2003年~07年)の時代には、それまでの、累積公債問題、市役所の不正入札、公務員不祥事など数々の問題を受け、都市経営は、財政健全化と行政改革指向へと変わっていく。以降、平松市長(2007年~11年)、大阪維新の会にも一定ひきつがれてきたのだ、とそしてバブル崩壊後の傷を修復すべく小さな政府指向へとつながっていった。

 

 大阪維新の会の財政運営について、吉弘氏は五つの論点からの検証でこのようにまとめている。①公務員改革による人件費と公務員数の大幅削減。②外郭団体の削減、委託事業の民間部門への割り当て。③地方債の返済、新規の市債発行の抑制、債務総額の減少。④教育費における頭割りの普遍主義(マジョリティに配分する)、社会保障の緩やかな削減。⑤都市中心部開発による投資経費の増大(コロナ禍においても同傾向)。

 

 しかし維新の進める「身を切る改革」は、「小さな政府」には結びつかず、債務の縮小を急速に進める均衡財政主義的な性格を持った。大阪維新の会が行う都市経営の効果は、外国人観光客の増加や都市中心部の地価上昇に象徴されたのだが、中長期的な観光需要の掘り起こしの、万博、IR事業では既に大規模な財政支出がなされている。

 

 既存の公共サービスを解体しその原資を配り直す財政ポピュリズムは、自己利益の最大化を望む人々には響いたのだが、しかしたとえば教育で言えば、自分の子供に対する教育だけを望んで、公的な教育サービスに対する負担を渋れば、それは回り回って全体で得られたはずの利益を損なってしまう。個人の利益を乗り越えて、社会全体の価値を実現しようとする行為、そのためにこそ財政があるのだ、と吉弘氏は強調する。そして社会で価値を共有して、共同の利益を共同の負担で実現する必要性を強調したい、と言っている。

 

 吉弘氏の考え方は体制内理論かも知れないが、私はその通りだと思う(富裕者への累進課税が必要になるし、階級的な政策として労働者の闘いでこそ勝ち取れるのであるが)。

 

 兵庫の再選・斎藤県政も構図は維新政治と同じだと思う。高校無償化、天下り規制、自らの給与削減など、根本的な財政再建ではない政策で人々を幻惑し、今や自らの数々の罪悪を払拭すべく自己保身に汲々とする斎藤知事はN党立花のような悪党と結び付くしかないのだと思う。 (兵庫・A)

労働者党理論誌『プロメテウス』64号発行

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労働者党理論誌『プロメテウス』64号発行さる!

 

2025年の年末ギリギリに本誌を発行することができたのは、〝災いを転じて福となす〟と言うべきか。発行遅延の間に生じた新事態――高市新政権の発足とその策動、トランプ政権の行き詰まりと〝社会民主主義者〟を公言するニューヨーク市長の登場等々――の分析を織り込むことができたからである。

 

10月初めにポピュリズム批判と柄谷批判を特集とした第一次原稿が提出されて以来、執筆者と編集者は、分析と批判をより鋭く、深く、根底的なものへと高めるために、努力を積み重ねてきた。国から給与を貰い、テレビに出まくり好き勝手な発言をしているどこかの大学の先生とは違って、執筆者は全員が無給で、「海つばめ」の月2回発行、『資本論』学習会の月例開催、組織活動に明け暮れている。

 

おかげで(?)、誰におもねることも遠慮することもなく、ひたすら批判の刃を研ぎ澄ませ、事の本質をえぐり出し、闘いの道を指し示すことができたのではないかと考えている。

 

参院選で浮上した右翼ポピュリズム――参政党に代表される――のデマ政治に対し、田口論文は事実によってその嘘を暴き、どんな逃げ道も許さず、批判し尽くしている。

 

 

古川論文は、トランプ登場の背景にあるアメリカ資本主義の矛盾と頽廃を抉り出し、生まれつつある大衆的な反撃の動きをも分析している。

 

渡辺論文は朝日新聞連載で蘇ったかの柄谷行人の理論が空虚で無内容な空論であることを立証し、。「海つばめ」掲載の記事はその批判を補っている。

 

書評は、連合赤軍・森恒夫の足跡を追いながら、著者が解明できなかった同志殺しに至る過程の根底――観念的で独りよがりの急進主義、一揆主義の行き詰まりと破産――を摘出している。

 

宮本論文は、本誌63号の特集に触発されて宮本氏が長年感じていた斎藤〝理論〟への疑問と批判をまとめ、投稿されたものである。マルクス批判家たちの潮流の分析を含め、斎藤〝理論〟のまやかしと欺瞞を暴いている。末尾の〝決意表明〟にある通り、宮本氏は今、立派に党員として活動していることをつけ加えておきたい。  (S)  【プロメ64号編集後記より】

 

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10・21国際反戦デーに向けてビラ配布

労働者党は各地で取り組まれている10・21国際反戦デーに向けてビラ配布の活動を行います。現在の政治状況を踏まえて、軍国主義を深め、帝国主義的な戦争準備を押し進める自民党政治と闘うために、一緒に宣伝活動して、闘いを前進させていきましょう。

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激震走る高市自民党にノー!

 

労働者は戦争準備に反対し闘おう!

 

 自民党新総裁に高市早苗が選出されました。そして、重鎮麻生と右派政治家によって発足した新執行部の「カネと政治」の問題への対応に反発して、公明党が連立を離脱しました。公明党は「カネと政治」を批判していますが、裏金議員を選挙で応援し、指定席になった国交省大臣や与党の利権に26年間ドップリ浸かってきました。公明党の平和主義や親中国の立場は、自民党が主導する〝戦争する国〟への転換と矛盾を深め、右翼的国家主義を鮮明にする高市総裁誕生で、連立離脱を決定づけました。高市自民党には、スパイ防止法制定や軍備増強で中国に対峙するには公明党は邪魔という〝暗黙の了解〟が、執行部の底流に流れているのです。

 

◇高市の積極財政主義は格差を拡大し借金を拡大する

 

 高市の積極財政主義は、自治体への交付金拡大、ガソリン暫定税率廃止、所得基礎控除引上げ、給付付き税額控除と巨額な財政支出が不可避な政策を並べ立てています。日銀の利上げについて高市は〝アホか〟と、昨年の総裁選で牽制し、金融緩和の立場を明確にしました。高市総裁誕生直後は「高市トレード」で株価は上昇し、利上げナシと判断したブルジョア連中は円売りで153円迄円安が進みました。公明の政権離脱やトランプ大統領の「関税攻勢」で、株や円相場は不安定に動揺しています。

 

 借金拡大による国家財政破綻の危機を警戒し、国債金利は上昇(価格は下落)しています。軍事費の更なる拡大が進むことは確実視され、財源を国債の発行によって賄うことが確実です。

 

 株価の高騰や円の乱高下によって財を増やす富裕層、資本家階級と日々の生活に追われる労働者大衆との生活の格差は拡大する一方です。

 

 22年時点で、所得上位10%が全所得の4424%を占める格差社会です。株などの不労所得は、上位10億円以上の富裕層(人口の0・003%)が全体の20%を保有しています。保有する資産を運用することで巨額な金を稼ぎ(20年から2510月までに株価は1・75倍)、資産を増やし、富裕層は豪奢な生活にふけっています。

 

 大企業は労働者から搾り取った利潤をため込み(24年度の内部留保は過去最高の636兆円)、一方、労働分配率は大企業でも36・8%と前年より1・3ポイント下がり、20年からの実質賃金は横ばい、大勢はマイナスという現状です。

 

◇軍備増強に驀進し戦争できる軍隊へ変貌させる日本政府

 

 労働者の生活苦を横目で見ながら、ブルジョア政府は軍備増強に血道を上げ、中国脅威を叫び軍事力増強を圧倒的スピードで進めています。軍需産業は軍需品の売上を拡大しており、8月時点の納入金額は三菱重1兆4千億円、川重6・4千億円、三菱電5千億円になっています。

 

 26年度の軍事予算概算は8兆8千億の巨費です。従来の重工業品から、生成AIなどのIT、電子・通信、ドローンなどに比重が高まるのを見越して、軍需部門に参入する企業が増加しています。「防衛力整備計画」では、長射程の12式地対艦誘導弾、島嶼(とうしょ)防衛用の高速滑空弾など各種ミサイルの開発・実戦配備、英伊両国と共同開発中の次期戦闘機などが計画され、航空自衛隊を「航空宇宙自衛隊」に改編して強化したり、那覇市に拠点を置く陸上自衛隊の第15旅団を「師団」に格上げして南西防衛を強化しています。帝国主義化を深める中国との実戦を想定した、帝国主義戦争を行うための軍隊への変貌は、南西方面での基地建設と軍隊の展開を見れば、誰にも了解されると思います。

 

 一方、全国で自衛隊基地の抗堪性(敵の攻撃に耐えてその機能を維持する能力)を高めるために改修が行われています。陸上自衛隊祝園(ほうその)分屯地(京都府精華町、京田辺市)では地元の反対を踏みにじり、全国最大規模の火薬庫の増設工事に三百億をかけ着手しました。

 

 広島県呉の日鉄跡地130haでは燃料、弾薬庫や研究施設、無人機の製造・整備施設、大型船舶接岸の岸壁を整備する準備が進んでいます。隣接する海上自衛隊呉基地には陸海空自衛隊の共同部隊「自衛隊海上輸送群」が3月に発足しており、瀬戸内海を特別な地域として聖域化して、南西有事には部隊を派遣し、軍需物資の保管輸送を迅速に行うための極めて実戦的なものです。戦争準備を直ちに止めさせましょう。

 

◇混乱する政治状況に労働者が取るべき立場は何か!

 

 公明党の連立離脱は、〝組合せ次第〟では政権交代すらもたらす状況を引き起こしています。逆に、自民が国民民主や維新、参政、保守などの右派ポピュリズム政党と連携した何らかの連立政権が誕生するかもしれません。

 

 どのような政党の組合せであろうと、現在の国家が、資本による労働者の搾取で成り立つ、資本の支配する国家であることを忘れてはなりません。労働者は、連立の組合せに惑わされることなく、階級的な闘いの隊列を固めましょう。労働の解放の歴史的事業を前進させるために、労働者党と共に闘うことを呼び掛けます。

 20251021biraura 

 

軍事力強化に拍車──防衛省有識者会議の提言

 

 22年末策定された戦略3文書(国家安全保障戦略、国家防衛戦略、防衛力整備計画)に基づく「防衛政策」立案のために設置(24年2月)された、経団連名誉会長・榊原定征を座長とし、元防衛大臣や元自衛隊幹部、学者らをメンバーとする、「防衛力の抜本的強化に関する有識者会議」の提言が919日発表されました。提言は、世界的軍拡競争の激化を理由に、軍事費の大幅な増加、攻撃的兵器の充実・整備、兵器製造の国営化、武器輸出の制限撤廃など軍事力を一新させるような危険な内容を盛り込んでいます。

 

◆攻撃的な軍事力の強化・推進、攻撃兵器・原潜導入も

 

 提言は、ロシアによるウクライナ侵攻、ロシアと北朝鮮との軍事同盟、中国とロシアの連携、トランプ政権の登場、AIなど新技術利用した軍備拡大競争・覇権争いの「激化」などを挙げて、現在の状況を「戦略3文書策定時とは次元が異なる様相を呈している」と特徴づけています。

 

 提言は、ロシアとウクライナの戦争などを挙げてAIを活用したドローンなど無人兵器の開発が強調されています。提言は「抑止」のための無人兵器の開発と言います。しかし、実際には相手が攻撃を思い留まるような兵器が必要と言っているように、「抑止力」「反撃力」の名で「攻撃的」な兵器開発・整備の充実が謳われているのです。

 

 見逃せないのは、帝国主義化を強め海洋進出が著しい中国への対抗を理由に、垂直発射装置(VSL)=長距離ミサイルを搭載し、隠密裏に長距離・長期間の移動や潜航できる潜水艦の建造です。「従来の例に捉われることなく、次世代の動力の検討も含め、必要な研究を進め、技術開発を行っていくべきだ」として、「次世代型動力」について、原子力も含まれるという話もでたと言います。これまで歴代の政府が「原子力の平和利用」と言ってきた「建前」も捨て去り、原子力の軍事利用も視野に入れているのです。

 

◆偽りの「軍事力強化と経済の好循環」論

 

 提言は、軍事技術・生産基盤とサプライチェーンの強化については、企業の集約化を促すとともに、「国営の工廠の導入」も検討すべきだとしています。かつて明治政府は兵器の「外国への依存からの独立」として、国営の軍需工場(「工廠」)を設立し、国家が自ら兵器の開発・製造を行いましが、再び戦前のように国家の軍需工場を作ろうと言うのです。軍事装備品の移転拡大は、現在、外国に輸出できるのは、救難や輸送などの5類型に該当する場合に制限されていますが、提言は「他国の脅威を受ける同盟国・同志国」については「制限を取り払うのも一案だ」として、兵器の輸出解禁を謳い、軍需生産を増やそうとしており、実際上「死の商人」への道を薦めていると言えます。

 

 軍事技術・生産基盤の強化及びサプライチェーンの強化のための国直轄の軍事工場の設立、軍事装備品の海外輸出の拡大など、全般的な軍事力増強について、提言は「大砲かバターか」と二者択一的ではないとか、「負担増・コストと考えるべきではなく」、民生用技術の開発・発展、貿易輸出の増加、雇用創出など経済発展をもたらす契機となり、生活の安定と向上に役立つ、「軍事と経済の好循環」になると言います。しかし破壊と人間の殺傷をもたらす戦争用軍事力の強化は浪費以外のなにものでもありません。

 

 提言はインターネット技術は軍事的な必要から生まれたと言って「軍事と経済の好循環」論を正当化していますが、戦争がなくても、人々の生活改善と向上に向けた技術開発は行えます。むしろ現在の資本主義社会のように個人や企業の金儲けや戦争のために技術開発を行うよりも、搾取を廃止し、諸個人が社会全体のために協働し、それぞれの能力を発揮することが可能となる社会こそが、より豊かで高度な生活をもたらす革新的な技術が発展するだろうことは誰でも容易に想像できるのではないでしょうか。

 

◆深化する日本帝国主義の頽廃と反動化に抗して闘おう

 

 提言は、「現在の国際社会では、過去にもまれなスピードで、政治、経済、軍事の面で大きな変化が同時に多発的に起こりつつある……歴史的な節目」にあるとし、日本は日米同盟を基軸としながらも、米国依存ではなく、日本が主体的に、EU諸国やアジア諸国と連携を強化し、軍事力の拡大・強化に邁進していかなくてはならないと述べています。軍事力の飛躍的強化は、権益の維持・拡大のための帝国主義日本の国家と大資本の要求なのです。

 

 軍拡は米国の押し付けで、日本が米国の戦争に巻き込まれる危険が増すという共産党の主張は、帝国主義国家日本の反動化・頽廃から目をそらさせ、日本の国家、大資本を免罪し、労働者の階級闘争を解体させる民族主義的、日和見主義的議論です。一切の民族主義・日和見主義と手を切り、大資本とその国家に反対して、闘いを発展させましょう!

 

労働の解放をめざす労働者党

連絡先:〒179-0074 東京都練馬区春日町1-11-12-409「全国社研社」気付

       TEL/FAX 03(6795)2822

2025春闘継続中 ――医療・介護職場からの報告 1/3

2025春闘継続中


――医療・介護職場の労働組合からの報告 1/3

 

低賃金にもほどがある

時給6.9円(月1200円)アップでは生活維持できない!

 

 2025春闘において労組は、愛媛県N市の医療生活協同組合理事側に対し①賃上げ月給者月20,500円以上(定昇分、生活維持向上分、格差是正分等を基に労組春闘アンケー等勘案し、全国一般労組と同基準)、時給者1時間80円以上 ②夏一時金2カ月分以上、嘱託者(60歳定年後一年契約で、全職員500名の4割を占める200名)にも労働時間に比例し職員と同率とせよ、寸志で済ますな! ③勤務評定廃止 ④60歳定年制を65歳まで引き上げる要求等 を申し入れ5回の団体交渉を重ねてきた。

 

 N市の医療生協は、病棟併設診療所1,外来診療所2,デイケア、グループホーム、居宅介護支援センター、サービス付き高齢者向き住宅、訪問看護ステーション、定期巡回訪問介護等合計30事業所を運営し、全職員500名、うち200名は60歳以上で一年契約の嘱託者、また500名中週32時間労働以下パート者は270名だ。

 

 賃上げ要求①への回答は1200円だった。基本給に対するアップ率はわずか0.6%の超低額。月1200円は米価に象徴される物価高騰に全く対抗できない。もともと賃金水準が高いわけでもなく、東京や大阪など大都市に比べ住宅費が安い以外は、物価はたいして変わらない。基本給は②の一時金回答から計算できる。

 

 例えば60歳以下の正職員127名の2025年夏一時金は0.8カ月で平均157,709円の回答であった。157,709円を0.8で割れば197,136円となり、平均基本給は約197,100円と計算できる。

 

 厚生労働省昨年6月発表の高卒者初任給は199,800円だ。生協の専門職達は高校卒業後に専門学校等や実地研修後に資格を取ったりしたうえ、何年も経験を積んできており、かつ医療・介護の専門職(設置基準で事業所形態に応じ、看護師、介護福祉士、理学療法士、作業療法士、歯科衛生士等の定員数が定まっている)の存在なしでは事業所運営が許可されない。

 

 生協職員の平均年齢は56歳であり、2000年4月に始まった介護保険事業や、それ以前の医療保険に組み込まれていた老人デイケア担当以来のベテラン職員は多い。介護職員改善手当が増額されてきたとはいえ、彼女・彼達の基本給が高卒者初任給と変わらないのは極めて不当だ。

 

 このような低賃金で離職者が全体(500人)で昨年48人いたのも頷ける。約1割近くが辞めていくのである。なお今年の年末一時金も0.8カ月なら2025年度の平均的職員の年収はわずか16,320円増加に止まる【1200×(12+0.8+0.8)】。これで物価高騰に対応できるわけがない。数回の団体交渉を経て開催の、組員3人に1人の割で構成される職場委員会では、「上積なしでは妥結しない」との条件で、妥結は執行委員を中心とする交渉団一任となった。

 

 しかしながら具体的な前進回答がなく、夏一時金のみ妥結し、賃上げや嘱託者差別(60歳以下には基本給の0.8カ月分に対し、嘱託者には週40時間労働者に寸志4万円)、新賃金表等は継続協議となった。回答は容認しがたい超低額であったが、昨年度8千万円を超える赤字決算を理由とする理事側の強硬姿勢と「夏期一時金」の性格から、早期支給を考慮し総額39万円の上積で収拾せざるを得なかった。なお、賃上げは妥結しておらず、妥結後の新基本給で算出した一時金額との差額や上積分は、年末一時金時に支給されることになる。

(2/3に続く)

★ 自民党と反動の改憲策動、軍国主義路線を断固粉砕しよう!
★「搾取の廃絶」と「労働の解
  放」の旗を高く掲げよう!
★労働者の闘いを発展させ、
  労働者の代表を国会へ!
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