労働の解放をめざす労働者党ブログ

2017年4月結成された『労働の解放をめざす労働者党』のブログです。

バラまき政治批判

高橋洋一の荒唐無稽な主張――「埋蔵金」でバラまき加速せよと

高橋洋一の荒唐無稽な主張

――「埋蔵金」でバラまき加速せよと

 

先日、休みにテレビの木下容子ワイドスクランブルをたまたま見ていたら、イギリスのトラス政権は、大幅減税の財源を国債に求め、国債の暴落,叩き売りことなどにあって崩壊した、今回の補正予算もその財源のほとんどを国債に頼っている、日本は大丈夫かとの問いかけから始まっていた。

 

その番組出演の自民党安倍派ご用達のブルジョア経済学者の高橋洋一は、日本は大丈夫だと請け負い、日本には「埋蔵金」が今の円安で生じている、補正予算の財源はそれをあてるべきだなどと述べていた。

 

高橋は2019年の参院選さなかに、私が通勤する電車の宙吊りのポスターで高橋の本の広告で、大きく「安倍首相の経済政策は私の見るところ90点」とか書いて半ば選挙違反まがいなことまでして安倍を支援していた人物である。

 

高橋のいう「埋蔵金」とは円安で「外為特会で外債を持っているのだから、含み益だけで40兆円近くある」との趣旨をテレビで説明していた。この高橋と同じことを国民民主代表の玉木は10月6日の衆院代表質問で、「円安メリットを生かすのなら、外国為替資金特別会計(外為特会)の円建ての含み益を経済対策の財源に充ててはどうか」と提案している。

 

外国為替資金特別会計とは、外国為替相場の安定(為替相場の急激な変動の際の為替介入など)のために設けられているものである。高橋、玉木らはこの手段をなくせと言っているのに等しい (為替相場に介入してもその「効果」は一時的だが)

 

この玉木の提案に対して、岸田は「財源確保のために外貨を円貨に替えるのは実質的にドル売り円買いの為替介入そのもの」とかわしている。高橋らは、「財務省の入れ知恵か」、それは違うなどと岸田に反論しているが。高橋、玉木のいう「埋蔵金」なるものが仮にあったとしても、円高に戻れば消えるものであり、あぶくのようなものであり、一時的なものである。

 

1000兆円を超える巨額の国債残高に比べれば、まさに雀の涙である。今では「円安メリット」より「円安デメリット」の方が大きいことが基本的事実、現実であることを彼らは忘れている。

 

彼らは現実と物語の区別がつかず風車に立ち向かったドン・キホーテにそっくりである。政権をとる前の民主党も2000年代には予算を組みかえればいくらでも「埋蔵金」がある、小沢一郎も「権力を握れば、カネはいくらでも出てくる」と言っていたが。それは現実としては破綻した。

 

高橋、玉木が言うことは、財政破綻をもたらすバラまきをもっともっと加速せよということにつきる。高橋はネットのYahooニュースでも「埋蔵金」の主張を大きく詳しく述べていました。

 

真偽も不確かな、些細なこと、小さなことがあたかも現実の問題を解決するかのごとく語り、問題の本質から目をそらし、バラまきに危機感も持たず「埋蔵金」なる荒唐無稽なナンセンスな主張がもっともらしく昼間からのテレビ、またネットでも語られる今の社会の現状に少し危機意識を覚えました。 (M)

バラマキ政治を止めよ ——政治も経済も地獄に向かって突き進んでいる

バラマキ政治を止めよ!

——政治も経済も地獄に向かって突き進んでいる

 

●岸田はサイテーの〝口先き〟男!

 

岸田首相の所信表明演説と野党の代表質問への答弁を聞いて、怒りが収まらない。自民党総裁選で表明した政策をことごとく撤回ないし先送りしたのだ。まさに、総裁(首相)になるための、口先だけの空約束、つまり詐欺である。

 

こんな悪党が日本の総理大臣なのかと思うと情けない。「民主主義の危機」が聞いて呆れる。お前が首相でいることが「民主主義の危機」なのだ。衆院選では、この男に鉄槌を下さねばならない、早く辞めよ!

 

ところで、総選挙を前にして、岸田内閣も野党もバラマキのオンパレードである。岸田は、(令和版所得倍増は引っ込めたが)分配重視の「新しい資本主義」、中間層の創出、格差の是正、そして「数十兆円規模の経済対策」などと、国民受けする政策を並べ立てている。し

かしこんな口先き男の言うことを誰が信用するか?

 

●立憲民主党や共産党もバラマキ

 

立憲民主党や共産党の野党は、岸田の空約束を批判するが、しかし野党の公約も岸田と同じバラマキだ。野党共闘は、教育、医療、保育介護等の公的支援を拡大するとか、低所得者や中間層への再分配を強化する等、並べている。

 

しかし、一体、この財源は、どこから出てくるのか? みな国債頼みである。すでに日本の国債残高(つまり国の借金)は、1200兆円、国民一人当たり(幼児もふくめて)が、1千万円の借金を背負わされているのである。

 

国民は、「これは政府がやったことで、自分は関係ない」などとのん気なことは言っていられないのだ。借金である以上、いずれは貸し手(その9割は証券会社、銀行、保険会社や金持ちだが)に返さなければならない。

 

政府が返せないなら、国民が返さなければならない(結局、国民の税金だ)。政府は借金帳消しの中世の徳政令でも出すのだろうか? そんな勇気はないだろうが、貸し手の銀行などが許すはずもない。

 

●日本の財政は破綻寸前!

 

今の日本の国家は、収入が50兆円しかないにもかかわらず、95兆円の支出をしている(家計なら完全に破産状態だ)。1200兆円の借金がある上に、さらにこの赤字分の45兆円を借金(国債)で補うというのである。だから、今や日本の国家財政は、世界のどの国よりもダントツに悪い、かって破綻したギリシャやアルゼンチンどころではない。いつ破綻してもおかしくない状態なのだ。

 

ところが政府も野党も、意識的にか無意識的にか、この財政の危機的状況を国民に知らせようとはしない。収入が支出の半分ぐらいしかないのに、相変わらずの「大型補正予算」「減税・免税」「一律10万円の給付金」などと大盤振る舞いである。一体どこにそんな財源があるというのか? こうしたバラマキ政治の結果は、いずれは大増税か、さもなければ大インフレである。ポピュリズム(大衆迎合)政治を競う先にあるのは、ファシズムであろう。

 

●働く者社会、労働者階級の権力をめざそう!

 

つまり与党も野党も、この財政危機を前にして打つ手なし、バラマキ政治を続けるしか能がないのだ。まさに地獄に向かって日本の政治も経済もまっしぐらに突き進んでいるのである。

 

破綻に瀕しているこの資本主義を救う道は存在しない。資本主義以外の道を探さねばならないのだ。それは働く者が主人公となる社会、社会主義社会以外にないのである。(菊池)

《横浜労働者くらぶ発行『
労働者くらぶ第10』より。一部修正》


★ 自民党と反動の改憲策動、軍国主義路線を断固粉砕しよう!
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