「斎藤元彦という人物」という表題で、兵庫で闘う仲間から、パワハラなどで失職した兵庫県前知事の斎藤元彦を批判する報告が送られてきました。知事選が10月31日告示、11月17日投開票に決まり、斎藤は再立候補の意向を見せています。前回立候補では、自民や維新が推薦して組織選挙を行いましたが、自民も維新もかばいきれずに離れています。果たしてどんな出直し選挙戦を戦うつもりでしょうか。個人的な権力欲を労働者は支持しません。兵庫から送られた斎藤批判の報告を紹介します。(担当)
斎藤元彦という人物
9月30日付けで失職。出直し選挙に出るらしい。政治姿勢や政策やらで、議会と対立したのではなく、人間性や素質が問われての失職。知事として、この男は、パワハラやおねだりには余念がないが、労働者の利益になることは皆無に等しい。もちろん労働者の為なんて一度なりとも考えたことはないだろうが。
斎藤が知事に就任してから半年後、神戸新聞(2022年2月4日)は新県政の実態を探っている。其の見出し――斎藤流「本音見えない」、「身を切る改革」にじむ維新指向――。
齋藤はもっぱら維新的ポピュリズムに乗り、個人的権力基盤を確立、強化しようとしたようだ。知事公用車「センチュリー」を解約、知事の退職手当5割、給料と期末手当3割カットを断行、いわゆる維新流「身を切る改革」は周知の通り。しかし率先して改革をPRしながら、権力を嵩に、おねだりする今日の姿は何ともおぞましい。
「新県政推進室」の新設。井戸前知事に連なる人脈を排除し、限られた側近(11人)が密室で人事や施策を決めたようだ。(なお「・・推進室」現在は解散している)。
新聞は言う。「斎藤氏はメディアへの露出を増やし、情報発信を強化したが、慎重な物言いは官僚的で、踏み込んだ発言をさけている。 推進室のメンバーですら、戸惑いを口にする。「知事の真意や本音が伝わってこないという職員の声が日増しにおおきくなっている」。新聞のサブ見出し---少数で決定、慎重な物言い---。
だが権力(権限)を我がものにする為に彼なりの苦労もしたようだ。一連の言動が本心からか、それとも演技によるものなのか知る由もないが。多分、両方だろうと思う。
総務省から出向した宮城県財務課長時代(16年前)、大阪府財務課長(20年頃)の彼を知る記者、ジャーナリストは述懐する。「腰が低くて、礼儀正しい。およそエリート官僚らしからぬフットワークの軽さと、人当たりの良さがあった」、「東北(宮城県)の出向時代も含め、在阪記者からも軒並み評判がいい。好人物だったが・・・」(神戸新聞2024年8月2日)。
目玉公約だった「ワーケーション知事室」も事実上休止。「県民に身近な知事になる」という思いから斎藤が県庁を離れて地方で仕事をするという取り組みだが、5回開いただけで23年6月以降は一度も開かれていない。
不信任以降 テレビ番組でやたらと実績アピールに忙しい。
県立大無償化(県民の授業料を段階的に無償化する事業―恩恵は県内高卒者の2%程度という)、行財政改革(県の貯金が100億円を超えたとアピール――実際は行革で捻出したのではなく企業業績が好調で県税収入が増えた影響という)、外郭団体の見直し(65歳以上の天下りを制限――OBを60人削減したが前知事派の排除で終わっているようだ)。
もちろん 労働者の生活の改善に役立つ実績はこれっぽっちもない。当然である。彼の立ち位置は根っからのブルジョアサイドであり、個人主義的であり、偽善的である。
兵庫県の労働者はこんな人物に一票たりとも投じてはいけない。
(兵庫より)